かってにインパクトファクター

子育てサラリーマンが日々の雑多なことをつらつらと綴ってます。時々政治ネタ経済ネタコンピュータネタなどをはさみます。

二酸化炭素排出削減の本当の意味は?

京都議定書では、二酸化炭素等の削減目標が国別に示され、多くの国で採択されたけです。先日ポジティブやネガティブなフィードバックに触れましたが、自然界にも多く見ることが出来ます。例えばオゾン層はフロンによって破壊されているという事ですが、オゾン層が破壊されたことによって紫外線が増えると、その紫外線によってオゾンが増える可能性があります。これはパワーバランス問題で色々複雑ですが・・・。
一番の問題は何かと言いますと、それは一言エネルギーです。中国やインドが先進国になるべく大きく経済発展していますが、我々先進国の人間と同じ生活をインドと中国の方々が行おうとすると、現状では到底まかない切れません。
単純に考えてみましょう。カッコは日本と比較したときの比です。

  1. 中国が13億人(10倍)でインドが10億人(7.5倍)いる
  2. 日本を基準に一人当たりGDP(一人当たりの経済性)は中国が0.038でインドが0.018倍
  3. 世界の二酸化炭素排出量の状況(資源エネルギー庁)から、世界の二酸化炭素排出量は日本が全体の5%で、中国は13%(2.6倍)、インドは4%(0.8倍)

という前提に立ち、日本と同じレベルまで発展しようとすると(1)*(3)/(2)と言う感じになって(分かりにくくてごめんなさい)、現在世界中で排出されている二酸化炭素量の、

  • 中国は34倍、
  • インドは16倍

を排出するようになります。
二酸化炭素の排出量は、生産活動によるもので、エネルギー使用量と置き換えることも出来ます。石油埋蔵量を考えると、全て中国とインドに渡しても足りなそうです。
現在先進国である国々が、発展途上国に対して発展するなとは言えませんが、このままでは近いうちに第2次大戦と同様、エネルギーで戦争がおきそうですね。
発展途上国には二酸化炭素の排出削減目標がありません。設定すると経済発展が出来ないからと言うわけです。日本の企業が発展途上国に行き、森林を育ててやることで排出権を取得できるようです。しかし、先程も触れたように発展途上国二酸化炭素排出を意識せずに(つまりエネルギー効率を気にせず)発展を遂げると即エネルギーの枯渇に直結します。だからこそ、排出権取り引きは日本国内に閉じても成り立つように努力すべきです。日本の経済レベルでも低いエネルギーで何とかなるというモデルを作って行くことこそが我々の使命ではないかと思います。