かってにインパクトファクター

子育てサラリーマンが日々の雑多なことをつらつらと綴ってます。時々政治ネタ経済ネタコンピュータネタなどをはさみます。

土壌10センチで3メートルの木が育つ 関電と大ガス

関西電力大阪ガスが、微生物をうまく混ぜ合わせることで、10cmの土で3mの木を育てることに成功しましたよというニュース。従来は30〜40cm必要だったらしいです。屋上緑化を目指したものです。
屋上緑化は今徐々に進行中ですが、ボトルネックは土と管理にあります。従来は普通の土を持って来ていたわけですが、そうすると非常に重くて屋上が耐えられなかったり、地震のときの強度が心配になります。
従来は土を軽くすることで対応していたのですが、今回は少ない土でも大丈夫という物です。
二酸化炭素削減という意味での屋上緑化というと実は微妙なポジションですが、屋上に打ち水する代わりに緑化するというのであれば、分かりやすい効果が期待できます。ビルの最上階に行くとなぜか頭上から熱さを感じるわけですが、この熱さの元を遮断してくれます。しかも設置後はほっとけばよいと。
逆に問題も分かりやすいです。と言うのも、台風が来たりすると、40cmの土でも防げないと思いますが、10cmの土では植物は飛びたい放題でしょうね。この辺の問題をどのように解決したのか、しようと思っているのかも同時に報道してくれると面白いのですが。
と愚痴っていてもしかた無いので調べてみましょう。リンクは上記のニュースの出所の直リンクです。前置きの文書はどちらもほぼ同じ(大阪ガス関西電力の順番が違うくらい)ですが、資料や図による解説は大阪ガスの方が多いですね。
大阪ガス
関西電力
この資料によると、屋上緑化

  • 省エネルギー効果(屋上が温まらないのでその分冷房が小さくて済む)
  • ヒートアイランド緩和効果(緑化部分の空気が冷やされ、それが回りに広がることで地域全体がわずかに冷える)

をあげています。二酸化炭素吸収の効果は最初以外触れていませんね。
ずぼらな日本人の特性(私だけ)は、多少費用がかかってもメンテナンスフリーに魅力を感じるようにできています。
ちょっと補足をしておきますと、土に芝をはせさせた程度よりも、木を植えた方が省エネ効果があると言うことで、今回の10cmの土壌で木が作れるのはとっても重要だという内容になっています。


さてさて。図や写真を見る限りだと、台風のときにどうするの?という疑問に答えてくれるものはなさそうです。
ということで、この問題を解決するにはどうすれば良いのかかってに考えてみましょう。
まず、台風が来たときに倒れてしまう木はどういう木でしょう。台風が来ると同時に大雨が来ますが、このとき、土壌がしっかりしていない木は流されてしまうことがあります。ぽつんとある木なんかは心許ないですね。ということは

  • 木を沢山植える(森みたいにする)
  • 土壌をかためる

の2点があげられそうです。もちろんずぼらな人は落葉の少ない木を選ぶことを怠ってはいけません。
たった10cmしかない土壌をどのようにかためれば良いのか。鉄などの網を表面にかけてしまうのがよろしいのではないかと思います。あらかじめ屋内にて10cmの土壌で木を育て、ある程度大きくなったものを移し変えます。そして、土壌が盛り上がらないように土表面を網でかためて数メートルの壁を回りに作ってやれば、例え台風でも最悪の事態は避けられるのではないでしょうか。もちろん実験は必要ですけど。