かってにインパクトファクター

子育てサラリーマンが日々の雑多なことをつらつらと綴ってます。時々政治ネタ経済ネタコンピュータネタなどをはさみます。

シリコン半導体で量子コンピューター基本素子を開発

日立ケンブリッジ研究所が量子コンピュータの基本素子をシリコン半導体で作り、今までのものと比べて桁違いに計算速度が速く、数十倍も長い重ね合わせの持続時間を達成しましたよというニュースです。
ニュースを見ると、現在の計算機と比べて劇的に計算が速くなるという書き方をしています。この言い方は正確ではないような気がします。特定の計算(素因数分解や検索)などに限定して使うことが出来、計算速度は現在の計算機と比較出来無いほど速いという感じではないでしょうか。しかし、並列計算には非常に強く、量子素子を利用したアルゴリズムが開発されるとそれだけ応用範囲が広がることになります。間違っているかもしれませんが、重ね合わせの継続時間が長いということは、適用できるアルゴリズムも多くなりますよということだと思います。
世界的にはIBMが強く、日本ではNTTががんばっていると認識していましたので、今回の半導体素子開発で日立も大きく出てくるとますます競走が激しくなっていい感じです。なんせ外野ですから。
一応日立ケンブリッジ研究所の場所を示しておきます。
このウェブサイトの”Nanoelectronics”とあるところを見ると、光学装置とカーボンナノチューブを利用して出来ましたよという記述があるのですが、専門外なので詳しくは分かりません。
夢の技術の量子コンピュータですが、実用化されると現在使われているRSAなどの暗号技術が簡単に破られるようになるそうです。アメリカの諜報機関は喜びそうですね。
参考までに、量子コンピュータの解説ウェブサイトです。
http://www.nanoelectronics.jp/kaitai/quantumcom/index.htm