かってにインパクトファクター

子育てサラリーマンが日々の雑多なことをつらつらと綴ってます。時々政治ネタ経済ネタコンピュータネタなどをはさみます。

固定電話 全IP化 5年後めど 開発費500億円見込む 総務省

ということで、テレビもデジタルにしたのだから、電話も全面デジタルでいいんじゃね?という総務省の方針です。


参考までにmp3データを調べてみました。
ビットレート160kbpsでステレオ録音、オーディオサンプルレート22kHz2分22秒のデータが2.68MBありました。
簡単に説明すると、サンプルレートが1秒間に音の高さを取る数で、今回は1秒間に22000回データを取り込むことを言っています。高さは16bitで表現され、ステレオ2チャンネルなので、ビットレート(データの速度)は
22000*16*2=704000=704kbps(bit per second)
になるわけですが、圧縮されているために160kbpsになっているという感じらしいです。
皆さんが1MBのデータを転送するときどの程度時間がかかるでしょうか?ちょっとここで試してみます。結果(下り)
46Mbps
理想的な環境にしてテストしましたので、最大値ということになりますが、1秒に47Mbpsものデータを送ることが出来ます。5.7MB/sともかけます。TCPなのでUDPならもう少し早くなりそうな気もしますが。
上記のMP3データは2.68MBありましたが、0.5秒程度で転送できることになります。一般家庭で10分の1程度の転送速度しか出なかったとしても5秒ですみます。


結局何が言いたかったのかというと、IP電話というのはインターネット通信と同じでデータを細かくちぎって送れます。そしてひとつの回線を占有しないため、多くの人が共有して使うことが可能となります。
私の今使っているインターネット回線でデータとして示したMP3と同じ品質のIP電話を利用したとしたら、284回線分あるということになります(同時に284人が電話を利用できる)。


MP3のデータは比較的きれいな音質で記録しましたので、普通の電話用ではもっとビットレートを落とせます。最近インターネットラジオを良く聞いていますが、50kでもけっこういい感じです。20kというものの方が多かったりします。私の回線で20kなら2300回線になります。


一般の家庭では10分の1程度の速度になると思いますが、それでも230回線程度にはなるわけで、回線のインフラ整備なしに(その他の設備投資は必要)回線を一気に増やすことが出来ます。地震が起きても電話がつながらないという事態にもなりにくいのではないかと思われます。新しい事業を始める方にも優しいシステムです。


逆にデメリットは何かと申しますと

  • インターネットが混むと会話が途切れ途切れになる
  • 停電時に電話が使えなくなる(アナログは使える)
  • 回線途中での盗聴が不可能(デメリットなのか?)

という感じだと思います。特に地震の時にも電話が使えるようにしても電源がないと使えないのでは意味がないという考えも出来るかも知れません。しかし、ほんとに普及してしまえば、衛星通信を使ったインターネットを用いることで、家庭用電源さえ準備しておけばどんな状況でも電話できることになりますし、その辺はポジティブに考えても良いかもしれません。


個人的には固定電話なんて持ってないのでどうでもいいんです(今までの講釈はいったい・・・)。