かってにインパクトファクター

子育てサラリーマンが日々の雑多なことをつらつらと綴ってます。時々政治ネタ経済ネタコンピュータネタなどをはさみます。

ITER施設、六ケ所に 国が知事に説明へ

ということで、ITER誘致をあきらめた代わりに、日本に関連施設の建設が決まったらしいです。
EUと日本以外は微妙に納得しづらい結果だと思います。特に中国韓国の嫌がらせは今後ひどくなってゆくのではないでしょうか。
まあそんなことは置いておいて、日本に建設される施設は「ITER遠隔実験センター」「核融合計算機シミュレーションセンター」「原型炉設計・R&D調整センター」の三つらしいです。ITER遠隔実験センターはいまいち意味が分かりませんが、核融合のシミュレーションと原型炉設計は結構重要なんじゃないでしょうか?日本ではすでにNIFSも原研も大型の計算機を仕入れていますが、計算機の能力の桁が上がれば野望もあがります。軌道計算もやって見せましょう。差分法で(ここケチるところですよね)。


特に炉に関しては重要です。
http://www.naka.jaeri.go.jp/
の「炉心プラズマ研究」-「JT-60計画」-「沿革」
http://www-jt60.naka.jaeri.go.jp/japanese/jt60/html/enkaku.html
を見てみると、JT-60Uのエネルギー倍率は1.25に達しています。専門用語でQ値と言われていたような気が・・・。まぁそれは置いておいて、このエネルギー倍率の定義は(核融合出力)/(外部からの加熱入力)と書かれています。極端な話し、外からの電力供給は最初だけで、あとは核融合による出力だけで運転をまかなえる段階にあるということを言っています。運転時間は今のところ1分程度ですから(オーダーの話ですし実験条件に強く依存します)、核融合によるエネルギーを利用するメリットはコスト的にそれほどありませんが、核融合炉実現に向けてという意味では非常に大きな位置を占めます。では、なぜ炉からエネルギーを取り出さないかというと、そこまで手が回っていないからではないかと思います。もちろん研究されている方はたくさんおられますが、じゃあ実際にやってみましょうというところまで言っていなくて、やっぱりまだプラズマ核融合の実験を行っている段階なんですね。


そういう意味で、私は原型炉設計のための施設は結構重要だと思います。


お金はかかるでしょうけど、それでもやっぱり最後には頼らざるを得ないわけですよね。今のままでは。なんせ原子炉でも今のままではあと70年とか言われてますから。