かってにインパクトファクター

子育てサラリーマンが日々の雑多なことをつらつらと綴ってます。時々政治ネタ経済ネタコンピュータネタなどをはさみます。

親になって思う、大学生を維持するコストの高さ(学生の頃に気づけよというお話)

こんな記事がありました。
軍事評論家・田母神俊雄氏が中韓の留学生と「天下り」の関係に言及 - ライブドアニュース

田母神氏は「私は役人の天下りを全否定するつもりはありません」とコメント。その理由を「役人が若い頃にほとんど泊まりこみで仕事をしている実態を知っています。彼らがもう少し経済的に優遇されてもいいと思います」と説明した。その上で「しかし日本国民に貢献するのではなく中韓などの留学生に利益を与えるような形で役人を優遇することは間違っています」と独自の見解を示している。

田母神氏は、7日には「いま中国、韓国からの留学生に毎月14万2500円の奨学金が支給されます」「授業料も国立大学は免除、私立大学は文部科学省負担ということで、彼らは大変優遇されています」「医療費の80%、日本に来るとき、帰るときのの飛行機代も日本負担です。住宅手当も出ます。日本人大学生が可愛そうです。」などと投稿し、政府の中韓留学生への対応に否定的な見解を示していた

ということで、中国、韓国の留学生は非常に優遇されているのに、日本の大学生は非遇で可愛そうだ。役人の天下りはいいけど、それを維持するために、中韓の学生を支援するのは許せんという内容です。

と、その前に、私個人としては、若い頃に苦労しているから天下りはあっても良いという考えは反対です。若いころこそ(子供ができたり、家を買ったりして)お金がかかるんだから、その働きにそのタイミングで報いてあげるべきです。
おじさんおばさんになってから、美味しい汁を吸えるようになる仕組みは、結局若者が搾取されるだけで断固反対です。

まぁそれは本題ではないので、これくらいに。

特定アジアの学生さんが本当にこれだけ優遇されているのか?この真偽は私にはわかりません。ただ、私の知っている中国人の会社の後輩は、成績が良かったから、学費が免除だったという言い方をしていた覚えがあるので、留学生全員が対象では無いのではないかと思います。
となると、特定アジアを限定している制度なのか、その給付の割合がどれくらいなのかが議論になってくると思います。

グローバル化という言葉を聞くと、”英語が話せないとな”と多くの人が感じると思うのですが、やはり世界へ打って出るには英語は必須です。
英語だけではなくて、英語圏の生活習慣、商習慣、風習なんてものも感覚的に理解していないと、ビジネスの場で切った張ったの議論を展開することは難しいです。
当然、英語圏への留学のほうが有利に決まってます。

日本に留学に来る目的はというと、日本で仕事をするためか、母国で日本と商売をするために限定されてしまいます。ちなみに、上記後輩はスラムダンクが好きだからという理由を言っていましたが、そんな理由だけで果たしてスポンサーを説得できるんでしょうか?

では、ビジネスと言う視点で、日本にそこまでの魅力があるのか。
個人的にはあると思いますが、海外の人がそれを感じるのは難しいかもしれません。

少なくとも優秀な学生さんにはある程度バイアスをかけて日本に来てもらう必要もあるかもしれません。海外の人が増えると、一緒に勉学に励む日本人の学生さんにもいい刺激になります。

上記記事では、特定アジアの学生をどれくらい優遇しているのか、制度自体が見えないですし、実は今日の本題でもまだないんです。


今日の本題は、じゃあ日本の大学生はどれくらいのお金がかかるのか、というか、私は親にどれくらいの支援をしてもらっていたのかということです。

私は、高校からストレートで大学院博士課程まで進んでいます。全部国公立大学・大学院です。その間ほとんど一人暮らしをしていました。ただ、大学生の頃は大学が用意した寮に住んでいます。院では最初の一年は寮に住んでいました。

制度を知らない人もいる(うちの嫁のように)と思いますが、基本的には大学4年、大学院修士課程2年、大学院博士課程3年となります。通常大学院に行っていたというと、大学院修士課程を修了したことを指します。

入学金がおよそ50万円、院にも入っているので2回かかっています。通常の博士課程に進む場合にはもう一度必要になります(たぶん)。
授業料も年50万円程度だったと思います。私の頃は毎年値上げしていましたから、今はもう少し高いかもしれません。
生活費は月8万円程度。車の維持費なんかも入っています。
寮費は5千円くらいだったと思いますが、実はよく覚えていません。
アパートに住んでいた時は、4万くらいかかっています。駐車場込みです。女性はセキュリティーを考えて、倍くらいするところに住んでいたと思います。人によりますが。
他にもいろいろかかっている思いますが、ざっくりとこんな感じ。

一応時々はアルバイトもしていました。ただ、主に家庭教師や塾の講師で、時給は悪く無いですが、拘束時間が短いため、多くは稼げません(拘束時間が短いから選んでいるのですが)。ちなみに、塾講師や家庭教師は、日頃の勉学のベースの知識を補強してくれるので、ほそぼそとでも学生の皆さんにはやることをおすすめしたいアルバイトではあります。
バイト代は車の維持費とか交際費に消えていた気がします(どんぶり)。
博士課程では、無利子の奨学金をもらっていたので、そこから3年間は親の支援は(たぶん)一切ありません。

ということで、まとめますと、大学生の頃は560万程度、大学院の2年間で、400万程度の支援を頂いていたことになります。

博士課程の3年間では、毎月13万円程度の借金をしていたことになりますから、卒業と同時に470万円程度の借金を抱えていました(ざっくりですが)。

私の父は、退職金が出るから、一括で払ってやろうかとは言っていたのですが、まあ大丈夫だろうと思って丁重にお断りしています。
おかげで今は毎月約2万円ずつ引かれているのが現状です。今思えば惜しいことをしました。

結婚してから嫁から教えてもらいましたが、私が学生の頃は、母は学費生活費を支援するために、働いていたらしいです。働いていたことは知っていましたが、ただの趣味だと思ってました。ごめんなさい。ありがとう。

じゃあ私は子供に対してどれくらい支援できるのか。
一応、今は毎月子供用に貯金していて、大学生の頃に500万程度、大学院の2年間で、300万程度出せるレベルをコンスタントに貯めています。
実は結構痛いです。サイフ的に。
それでも大学で60万円、大学院で100万円足りない計算になります。

しかも、遠方の大学に行きたいとか、私立に行きたいとか、そういえば、私も1ヶ月ほど留学がしたいと言って、ポンとお金ももらった覚えがありますが、そんな感じに自分の子供にもお金はかかってくるのだと思いますが、減る要素より増える要素の方が多いのだと思います。
(最大の出費が減る要素は大学に行かない、大学院に行かないということですがそれは望んでません)

イギリスでは、政府が授業料を大幅にアップするということで、暴動も起きましたが、
大学生が暴動 |CEC イギリスワーキングホリデー
この辺り、日本も将来どうなるかわからないですよね。

子供が将来どうなりたいのか、今はまだ全然わかりません。高校生になって、「おらMITさ行くだ」とか言い出すかもしれません。
私なんかよりはるかに未来のある子供(うちの子だけじゃなく)をもっと制度として支えて上げる必要があると思うんですよね。