かってにインパクトファクター

子育てサラリーマンが日々の雑多なことをつらつらと綴ってます。時々政治ネタ経済ネタコンピュータネタなどをはさみます。

後輩もそろそろ就職活動をはじめました

早いもので、私が就職活動をはじめてからもう1年がすぎてしまいました。一年下の(修士なら4年下の)後輩もそろそろ就職活動に忙しくなって来たみたいです。このブロクを通り過ぎてゆく人の中にも就活中の方もおられるかも知れませんので、私が得た経験を踏まえて就職活動の心得について考えてみたいと思います。若干博士寄りです。
就職活動をするにあたり、どの分野に就職するのかという問題があります。例えば、理系の職業ならなんでも良いと言ってしまうと(積極的でないにしても)就きたい企業というのは非常に多くあります。しかし、面接で必ず聞かれるであろう”なぜ我が社なのか?”の疑問に答えられません。逆に、例えば環境エネルギーに非常に積極的に取り組んでいるシンクタンクという感じに絞ってしまうと、ダメだったときの失望感は非常に大きくなります。保険もありませんし。非常に個人的な意見ですが、まずは行きたい会社を絞れるだけ絞った方が良いように思います。その上で、なぜその会社にいきたいのかを思い付く限り考えてみましょう。その上で、その会社にいきたい理由を同じく持っている会社や分野を探してみましょう。そうすることで、自分がどういう仕事をしたいのかというものが見えて来るかも知れません。そして、自分のいきたい分野に限らず(財布は苦しいでしょうが)いろんな分野の会社説明会にいってみてください。一生のうちこの時期を逃すと行けない工場等もありますし、良い経験になると思います。
博士過程の皆さんは、大学院等のパーマネントを目指す長い道を歩むのか、企業に進むのかで心悩む時期だと思います。こればかりはなんとも言えませんが、私自信は大学院の5年で学んだことは、お金をもらえるのであれば、3年で取り返せると思っているので、特定の分野に対しては全く固執していませんでした。もちろん固執することが悪いことでは無いですが、研究分野によっては政治が絡んでくるものもありますし、人は欲しいけど枠(金)が無いという場合もあります。積極的に学会などのバンケットに参加して先生方に状況を聞いてみることをお勧めします。民間にしようか迷っている場合には、企業の説明会にも積極的に参加するべきでしょう。いろんな分野のいろんな人のお話を聞く事で、いつか”これだ”と思える分野が見付かると思います。


就職したい分野や企業が分かったら、次に同業他者も調べる必要があります。面接で志望理由を聞かれると思いますが、”それはB社もやってるよ?”と平気で聞かれます。私は就職活動ではありませんが、企業の商品説明を聞くときには、他社との違いを聞くことが多いです。そうすると技術職の方であれば、メリットデメリットを説明してくれることがあります。会社説明会でも気軽に話せる場であれば、他社との取り組みの違いをあらかじめ聞いておくことは反則臭いですが、良い方法だと思います(それによって希望する会社が変わることもありますし)。
博士で民間の研究職を目指している人は、結構大変です。大雑把な話し、プラズマディスプレイの発光部分の材料の開発をしたいと思っても、その材料はOEMで他の会社だったりする場合があります。これもまた普通の就職活動と同様に説明会に参加して、自分の興味ある分野に近い研究をしているのかどうかを聞いておく必要があります。意外な会社が意外な研究をしていることもありますし、やはりいろいろ聞いて回る必要があるでしょう。博士で研究職でなくても良いかなという場合には、それこそ明確な理由が必要です。”研究が嫌になった”と思われてしまうと、非常にマイナスです。個人的な経験ですが、仕事が出来ない理由、やりたくない理由を自分が置かれている状況のせいにしてしまう人は、どこにいってもうまく行かないように感じます。仕事が向いてないからと博士過程に来ても失望するだけです。私の場合でも、”うちは博士を必要としてないし、かれのキャリアを活かせてあげられないかもしれない”と感じていたいみたいです。博士のキャリアを活かせるかどうかは私次第です。会社は関係ありません。よく面接でも、”私でも大丈夫でしょうか?”と聞く人がいます。これはもうダメダメです。就職活動は自分を売り込む営業と同じですが、それ以前にこの手の発言は、もし仕事が出来なかったときに、面接を通した人の責任ですよと行っているようなものです。不安なのは分かりますが、そこは我慢してください。
そして、博士過程であってもなくても、採用枠の小さい部署であれば、その部署の先の人とのなにかしらのつながりがあった方が良いと思います。出来ることなら、大学の就職課に足繁く通い、OBを探して訪問することをお勧めします。エントリーシートなどをこれから書くと思いますが、あのエントリーシートを読んでいるのは人事の方ですが、この辺をすっとばして面接に行くことが出来るかも知れません。


そして、いざ面接へとつながって行くわけですが、ここで抑えておきたいポイントがあります。それは面接官が聞くことと知りたいことは違うということです。普通の企業で必要な能力は、”企業のやり方に(ある程度)従えるのか”、”コミュニケーションはとれるのか”、”やる気はあるのか”、”柔軟性、耐久性はあるのか”というところだったりします。この辺は職種によっても多少見る部分や重みが違うと思います。極論すると、一緒にデスクを並べて仕事がしたいのかどうかになります(多分)。では、面接官が聞きそうな事ってなんでしょうか?この辺は面接対策の本がたくさんありますので、ここで細かく例をあげる必要は無いと思います。一つ言っておくことがあるとすると、質問に答えても、”聞き返される可能性が高い”ということでしょうか。
例えば、良くある質問ですが、”学生時代に何を頑張りましたか?”と聞かれて、”4年間レストランのアルバイトを頑張りました”と答えた人がいました。その人は、”それで何が得られましたか?”と返されて困っていました。企業が知りたい事は、学生時代に失敗した経験とそれで学んだ事、つまりは柔軟性や耐久力だったりします。返される可能性も含めてはじめからある程度答えを考えておいた方が良いでしょう。私は具体的には言いませんが、学生時代にサークルの代表に近い立場にありましたので、前の代までのやり方のうちこういう部分を変えたとか、後輩に対してこういう指導をしていたとかそういう事を説明した記憶があります。


とまぁずいぶんえらそうな事を書いてしまいましたが、”本当に自分は何をしたいのか考える良い機会ですから、じっくり悩んでください。そして、面接では自分の良いところをたくさん知ってもらえるように頑張ってください。”という事が言いたかっただけだったりします。
私は今博士があぶれる時代ですから、普通の民間企業に浸透して行って、民間企業に少しでも”意外と使えるじゃん”と思ってもらえたら私の役割は果たせたのかなと思っています。


そして最後に超他人事風に、”みんながんばってね〜”ととりあえず励ましておきます。