かってにインパクトファクター

子育てサラリーマンが日々の雑多なことをつらつらと綴ってます。時々政治ネタ経済ネタコンピュータネタなどをはさみます。

結婚する事前提の告白をされて付き合い始めたのにすでにふられかけている土浦市

平成の大合併なんてのはもう昔の話のような感じもするのですが、実は今でも合併を計画している市があります。

合併する目的ですが、合併の結果市民が増えると市の格をあげてもらえるということもあるようです。市の格をあげて、中核市(30万人以上)、政令指定都市(50万人以上)などと呼ばれるようなレベルになれば、都道府県が実施している自治の移譲を受けることができ、ついでにサイフも移るので、裁量も予算も増えるということなのです。

個人的には、市に多くの自治権が移ったからと言って、都道府県は他の多くの市を抱えているため、都道府県からすると自分たちの仕事はほとんど減らず、お金だけ減る事になって、全体で見て損なんじゃないのかなと思うのですが。


それはとりあえずおいておいて、茨城県は首都圏に位置する県であるにもかかわらず、30万人以上の住民を抱える市が存在しない県です。

あの水戸市ですら27万人。ここ25年ほどは人口が1万人ほど増えているというレベルで、増加は頭打ちです。

そんななか、昨年から22万人の市民を抱えるつくば市が、14万人を抱える土浦市に合併をアピールし始めました。
2つの市が合併すれば、人口は35万人以上になり、中核市を目指すことが可能です。

一応予備知識として解説しますと、つくば市は50年ほど前から学園都市として開拓され始めた土地で、30年弱前から、いくつかの市が合併してつくば市になりました。7年ほど前につくばエクスプレスが開通して、東京との交通の便も良くなり、もともと何もなかった場所にも住宅が多くたち、ここ15年で5万人(27%)、5年で2万人(10%)ほど人口が増えている、言ってみれば若い街です。

かたや土浦市なんですが、古くは土浦城(現亀城公園)もあった古い街で、戦前海軍の基地が近くにあったことや、今はなき筑波鉄道なども開通されたことからも栄えた町です。
人口は、15年前から頭打ちで、ここ数年は若干減っている位です。
いわば成熟した街と言えます。

つくば市の目的はよくわかりませんが、現市長はつくば市中核市にしてもっと盛り上げていこうと考えているらしく、昨年からアピールを始め、今年2月には、土浦市長とつくば市長が合同記者会見を開き、両市の合併を視野に入れた定期的な勉強会を開くことが発表されました。

ただ、これは市長だけで勝手に決められる問題では無いということで、このまま進めていいのか調べるために、両市民に対してアンケートを取り、その結果が最近出ました。

まず最初に結果が出たのはつくば市です。
つくば市民、「合併不要」55% : 地域 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

つくば市は28日、市民を対象とした市町村合併のアンケート結果を発表し、将来を考えた場合の合併の必要性について、「必要でない」との回答が55%を占め、「必要である」(15・1%)を上回ったことがわかった。同市は土浦市との合併の可能性を検討している。つくば市の市原健一市長は、「市民は現状に不満や問題がないということの表れ」と分析しており、12月1日に発表される土浦市の調査結果も注目されそうだ。

不要が55%なのはいいとして、必要と考えているのが、15%と非常に大きな差があり、市民を説得するということはほとんど不可能なんじゃないかなというレベルです。


そして、記事にもあるように、土浦市のアンケート結果も出ました。
土浦市民「合併必要」43% : 地域 : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

つくば市と「合併についての勉強会」を行っている土浦市は1日、市民対象の市町村合併に関するアンケート調査結果を発表した。将来を考えた場合の合併の必要性についての設問で、「必要である」との回答が43・3%で最多となった。つくば市が11月28日に公表した同じ設問に対する回答で、「必要である」は15・1%だった。「必要でない」は土浦市が26・7%、つくば市が55%で、両市民の意識の相違が鮮明となった。

こちらは、43%が賛成で、27%が反対。つくば市と逆の結果になりました。

土浦市長は

同市の中川清市長は、結果について、「市の将来を真剣に考えている人が多いからだろう」とした上で、「一般論として、将来を考えれば合併は必要と思う」と述べた。

とおっしゃっており、つくば市民は真剣に考えておらず、土浦市民の方が”一般論”なんだと取られかねない発言をしていますが、合併は必要と考えておられるようです。


個人的には、そもそも中核市にすることがマクロでプラスにならないと考えているので、合併なんて必要ないと思うんですが、つくば市長は今年2月から開始した勉強会が終わったあとももう一度アンケートを取ると言っており、まだまだ希望は捨てていないようです。

つくば市長にはいっその事、政治生命をかけて合併を押し切ってもらいたいところです。ある意味駆け落ちですよね。